2021.02.B4
卒業設計


Concept
建築に限らず、物体は即物的と意味的な面の両面を併せ持つ。都市の中で実体として建築が存在する時、物体としての即物的な影響だけでなく、意味的な面が我々の精神に関して影響を与え、その結果、心象的な風景が生まれていると考えられる。ここで、建築の巨大性について考察すると、ある一定の巨大性を保持した際、意味上の諸問題は放棄され、即物的な面に強く偏ることが想定される。そこで、巨大建築を意味上での価値を担保しながらも周辺環境を豊かにする建築のあり方を摸索する。
Site Problrem

敷地は横浜駅上空、みなとみらい21−68街区、出島地区と呼ばれる場から横浜駅西口の五番街にかけて。横浜の街は現在、線路と首都高横羽線により東西に分断されている。実の追及の元、人の往来の大半が地下街で起こっていることで、都市に消費される人々は自分の居場所を認識できず、加えて巨大な高架橋により親水空間というポテンシャルを生かせていない。ここでこの問題を解決するために「橋」という形式を用いて東西の接続を目的とする。かつて海であった横浜の街は橋により形成され、現在では多種多様な橋が立体的に交錯する橋によって風景が形成されているが、横浜の心象的な風景は橋の持つ意味的な側面によるものだと考えた。
Program

都市の立体的なパースペクティブに対応した施設を入れていく。下階には駅、商業施設のテナント、結婚式場といった群衆に溶け込む体験(ベタ)を、上階ではプロセニアム形式の劇場、美術館といった一歩引いた視点の空間体験(メタ)を挿入していく。







